9月6日のブログの続きです。
女子プロゴルファーの倉田珠里亜選手の訴えている症状は「肩が痛くてプレーが出来ない」との事でした。その一報を受けて私はすぐさま「ゴルフのドライバーを持参して来院するように」と指示しました。
痛みの原因はフォームの崩れ
スポーツ障害は、治療をせずとも「正しいフォーム」に戻すことで改善する事は多々あります
実際に倉田選手を観察してみると、訴えていた肩の痛みではなく首からの問題と判明し、施術をする前に「ゴルフのスイング」をチェックして、障害を引き起こすフォームを改善するアドバイスをさせて頂き、反復練習を繰り返しました。
実は私はゴルフのルールも何も分からない「ド・素人」なのですが、25年前からバイオメカニクス(生体力学理論)を研究していて「身体の使い方が適切でないと障害が発生してしまう」、「身体の使い方が適切ではないと効率の良いプレーが出来ない」という観点から、治療をするよりも個々の選手の動きに関する悪い癖を見出し、適切な動きに戻してプレーを再開できるようにアドバイスをしています。
倉田選手の場合は正にフォームが綺麗に整えば痛みが消失する典型的なパターンで、3日間の反復練習で理想的なスイングに戻り症状も無くなり通院終了となりました。
この倉田選手ですが、素直で天然キャラがとても可愛い選手ですので、今週末のツアーから復帰しますのでどうか応援いただけましたら幸甚です。
このゴルフスイングの反復練習の最中に山本勇選手が参戦
山本選手もとてもハードなスケボーのフリースタイル種目という加減でどうしても身体に負担が掛かってしまいます。10代の頃は身体が柔らかくて対応できるのですが、どうしても二十歳を過ぎると徐々に身体が硬化し始めるなかで、山本選手が取り組んでいるのが、まさしくバイオメカニクス理論で適切な関節や筋肉を使って無駄のない動きを習得するか!
ケガをするたびにこの課題にチャレンジして克服している素晴らしい才能が彼にはあります。
余談なのですが山本選手は普段は集中力に乏しい感が否めず、時間があれば「眠狂四郎」のように直ぐに寝てしまう天然キャラで、緊張すると直ぐにトイレに行きたくなるミステリアスな選手です。
しかし、私が治療や動きについての話をすると相当な集中力で話を分析して聞き入れる才能があり、実際に今までしたことが無い動きやトレーニングをさせてみても不器用そのものなのに反復していると短時間で動きを習得する集中力と才能があり、数多く選手を診てきた中で最もミステリーボーイの選手です。
さて、倉田選手がゴルフスイングを修正中のその横では山本選手はボードを使ってバイオメカニカルの動きを習得するため反復練習を繰り返し、切磋琢磨する光景が見られたのは感動的な場面でした。