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ブログ2023.05.04

医師とトレーナーの連携で人工関節を回避

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医師とトレーナーの連携で人工関節を回避のアイキャッチ画像

今回は立川トレーナーに同行させて頂いた膝関節専門医のセカンドオピニオンで感動した内容を整復師の山口夏生が報告させて頂きます。
先日、長年「ヒザ」で苦しみ色々な整形外科に行かれていた患者様が当院へ来院されました。
負傷の施術は私が担当しているのですが、補助的にテストを行っている立川トレーナーが手技で関節内の異常を感知し、より状態を詳しく確認してもらうために膝関節の大権威である専門医にセカンドオピニオンを依頼して、この患者様の診察に立ち会いさせて頂きました。
この専門医はこれまで在阪人気球団のチームドクターなど有名スポーツチームの担当ドクターを歴任され、今までの大学教授や基幹病院では部長を務められており、名だたる医師の中でも限られた医師に与えられる「ベストドクター」にも選ばれている膝の超エキスパートの先生です。

患者さんの話をよく聞き、患者さんをよく触り、そして考察する大切さ

今回の患者M様は、もともと昔に右膝を痛められたそうですが、今回は左膝の痛みで当院へ来院されました。現在、右膝に痛み等の症状はなかったのですが、立川トレーナーが異常を見つけたのは今回痛みを訴えている左膝ではなく「右膝」でした。そして左膝に関しては恐らく「膝関節ではない症状」だろうと踏んでいました。

名医中の名医を紹介するには失礼が無いよう緊張感をもって考察しています

そしてセカンドオピニオン当日。M様は午前中から病院へ行かれ、この名医の問診を受けた後にMRIやCT、X-Ray等様々な検査を受けられました。そしてその結果が出た午後の診察に立ち会いをし、一緒に結果を聞かせて頂いたのですが、その際にこの名医は「実は痛みを訴えている左膝はそれほど悪くない。わりと綺麗に関節の隙間もあるから、これは立川トレーナーが睨んでた通りの神経痛やと思う。驚いたのは右や。関節の内側はほどんど隙間がなくて重症レベル。そして関節内にネズミもいる(関節内の骨が変形してトゲになり、それが割れてカケラが浮遊している状態)。右膝に痛みはないと言っていたので『今回は何も異常は見つからんやろ』って思ってたけど...やっぱり異常があったんや。毎回、立川トレーナーが紹介してくる人には必ず何か見つかる。なぜそれ(異常)が画像を見ていない状態で判断できるのかが私には分からん。」と言われていました。
そして患者のM様にまで「いつもこうやって挑戦状をたたきつけられるんですよ(笑)」と冗談交じりに話されていました。結局、このM様は通常であれば人工関節もやむを得ない画像所見でしたが、初見時よりも随分痛みが軽減していることから当院の保存的療法を継続することで様子を見ることで決着できたのです。

この名医がおっしゃってくださった「立川トレーナーが指摘するところには必ず何か異常が見つかる」という内容は過去には肩関節の大権威である米田 稔先生(ベストドクターに選ばれている医師)からも「立川君が紹介するからには何かがある」「開業医よりも詳しく観察している」と言われたことがあり、いつもMRI撮影でお世話になっている脳神経外科の名医からも「なぜ画像を見ていない状態で先に腰椎の“ヘルニア”なのか“狭窄症”なのかを当ててしまうのかが不思議でならない」と言われたこともありました。

ヒザの名医がこのことを立川トレーナーに質問すると「触ってたらわかるんです」「痛みの原因を多角的に診るのが趣味なんです」との回答で、この名医は「手術でも立川トレーナーに指摘されたところに注目するとまた何かが見つかる。私もできるだけ患者さんを触診して画像も見て確認しながらやってるつもりなんやけど、ある程度 歳とると経験値でしてしまうところがあったな…と。画像しか見ない先生も増えてきてるけど、改めて患者さんからしっかり話を聞くことや触診が大事だと気付かされた」とおっしゃって下さっていました。

本物の名医ほど若き日の師の教えを忠実に実行されている謙虚さに感動

最後にこの名医の先生が「自分たちも昔は『患者さんから学ぶという事を忘れてはいけない』と教えられてきた。」と言われていました。この話は肩関節の米田稔先生からも同じ話をお聞きした事があり、この諸先生方を指導されていた大学の教授が“診察の基本”として実践されていた指針だとも聞いています。

この日本や世界をけん引されてきた大ベテランの先生方でありながらも原点に戻り「師から学んだ指針を忠実に実践しよう」と改められる姿勢こそが真の大権威なのだと感動しました。
私たちもしっかりと患者さんから状態をお聞きして、手で触って確認をし、施術をして状態の変化をみる。
これから何年経ってもこの基本を忠実に守り「患者さんから教えてもらっている」という事を忘れずに臨床を積んで、それをまた次の患者さんへ活かしていくというのがいかに重要かということを改めて考えさせて頂いたとても貴重な時間でした。                    

担当 山口夏生

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